Ten Thousand Cents

Ten Thousand Cents, 2008

Drawn by 10000 anonymous artists, Custom software, Variable Size

Project

"Ten Thousand Cents"はアメリカ合衆国100ドル紙幣の再描写プロジェクトです。独自で開発したオンライン描画ツールを用い、1万個に分割された100ドル紙幣をもとに、プロジェクト全体の目的を知らされていない匿名の1万人によって再描写されました。参加者にはAmazon Mechanical Turkを通じて、ひとつの描画に対して1セントが労働報酬として支払われました。また、この1万人による100ドル紙幣の再描写全体には、それと等価の1万セント(100ドル)が費やされました。この1万人による100ドル紙幣絵画は、ウェブサイト上で100ドルで販売されています。(収益はすべて100ドルラップトッププロジェクトへ寄付されます。)また、このプロジェクトは映像作品として、それぞれの参加者の描画データをリアルタイムで再現し、100ドル紙幣が1万人によってどのように描かれたのかをアニメーションを用いて表現しています。"Ten Thousand Cents"はプロジェクト全体を通じ、私たちが住む現代社会において潜在的に普遍的価値として認識されている「労働」、特にデジタル市場におけるその価値の変容、クラウドソーシング、バーチャルエコノミー、デジタル技術における著作権等の諸問題の再思考を促します。

+ データ統計

収集期間:2007年11月〜2008年3月

支払った労働報酬総計: 10000セント

参加した国・地域合計数:51

  国・地域 平均サイト滞在時間 新規訪問率
1 アメリカ合衆国 00:02:48 83.35%
2 インド 00:11:32 75.31%
3 中国 00:23:52 10.61%
4 カナダ 00:01:57 93.88%
5 フィリピン 00:10:05 60.00%
6 エジプト 00:31:54 3.12%
7 イギリス 00:01:24 93.75%
8 ドイツ 00:01:51 76.92%
9 オランダ 00:01:11 100.00%
10 ポーランド 00:02:29 75.00%

 

ビデオドキュメンテーション - 02:15
» YouTube | » 高解像度 (720x480) Quicktimeビデオ

セクション クローズアップ - 01:20

+ ギャラリー

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+ 展示風景@アルス・エレクトロニカ

 

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Purchase Prints

再描写された100ドル紙幣絵画は100ドルで販売中です。作品のエディションは10000部、アーティスト直筆サイン有り 寸法:156 × 66 mm(アメリカ合衆国100ドル札と同寸法)レーザー印刷 スーパーファインエッグシェル用紙
このプロジェクトによって得られた利益は100ドルラップトッププロジェクト(the One Laptop Per Child project - OLCP)に寄付されます。プロジェクトの概要につきましてはこちらをご覧ください。なおこのTen Thousand Centsプロジェクトは非公式な自主的基金プロジェクトであり、OLCPとは何ら関与していません。

 

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News

[3.13.09]

South by Southwest Experimental Web部門にノミネートされました。

[12.10.08]

第12回文化庁メディア芸術祭にて審査員推薦作品に選ばれました。メディア芸術祭期間中の2月4日〜15日にかけて、国立新美術館にて作品を展示する予定です。

[11.28.08]

Yahoo! Japan Internet Creative Awardにてブロンズ賞ならびにアドビシステムズ賞に選ばれました。

[12.11-13.08]

シーグラフ・アジアにて展示予定です。

[09.04.08]

アルス・エレクトロニカにて展示予定です。

[05.21.08]

Creativity Magazineに紹介されました。

[04.01.08]

ウェブサイトをアップしました。

 

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FAQ

ーどうやって10000個もの絵を集めたのですか?

一連のプロセスにはAmazonが運営するMechanical Turkというサイトを使用しました。1万個に分割された100ドル札をもとに、匿名の1万人によってオンライン上のペイントソフトを用いて描かれました。またそれぞれ1つの描画に対して1セント、合計10000セント(100ドル)を報酬として支払いました。

 

ー Mechanical Turkとはなんですか?

Mechanical Turkについてはこちらを参照してください。

 

ー10000個を集めるのにどのくらいの期間がかかりましたか?

およそ5ヶ月かかりました。(2007年11月〜2008年3月)

 

ー作品を購入したいのですかどこで手に入りますか?

作品のプリントをオンラインを通じて販売しております。詳細についてはこちらをご覧ください。

 

ープリントを販売することにより得たお金の使い目的はなんですか?

販売による利益は100ドルラップトッププロジェクト(the One Laptop Per Child project)に寄付されます。プロジェクトの概要につきましてはこちらこちらをご覧ください。なお、このTen Thousand Centsプロジェクトは自主的な基金プロジェクトであり、OLCPとは何ら関与していません。

 

ーどのようなツールを用いて作品を制作しましたか。

10000人のアーティストによるマンパワーです。技術的にはウェブページのインタラクィブ作品はFLASH、映像作品はAfter Effects、またそれ以外の主なシステム開発等はProcessingを用いて制作されました。

 

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Credits

Ten Thousand Centsアーロン・コブリン川島 高の先導により行われましたが、以下の方々の協力を抜きに実現することはできませんでした。改めてこの場を借りて、謝辞を述べるとともに御礼申し上げます。まず最終的な目的を知らされていないのにも関わらず参加してくれた1万人の匿名アーティストに心から感謝します。彼らの参加なしにはこのプロジェクトは完成しませんでした。また土屋 泰洋氏には素晴らしい楽曲の提供を頂き感謝します。また最後になりますがこのようなプロジェクトに対してMechanical Turkのアクセス拒否を行わなかったAmazonに御礼申し上げます。

アーロン・コブリン

メディアデザイナー、アーティスト。現在カリフォルニア州サンフランシスコ在住。日常生活の中で生まれる大容量抽象データを人間文脈の中に変容する表現を志す。これまでにthe U.S. National Science Foundationなどより受賞多数。ニューヨーク近代美術館(MOMA)などにて作品展示を行う。近年ではマサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学にてデータビジュアライゼーションの複数のプロジェクトに携わる。カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) デザイン|メディア芸術学科 修士課程修了。
http://www.aaronkoblin.com

川島 高

メディアアーティスト|デザイナー。現在カリフォルニア州サンフランシスコ在住。日常の中のありふれた現象やものを新しい形で提示することでそのものの本質を再認識するような作品制作を志す。アルスエレクトロニカ、シーグラフ、ロサンゼルス国際短編映画祭や文化庁メディア芸術祭、東京タイポディレクターズ展などにて作品を発表する。またRES MAGAZINE "Who's Now/who's Next"特集にて注目のアーティスト10人に選ばれる。慶応義塾大学環境情報学部卒業、カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) デザイン|メディア芸術学科 修士課程修了。平成17年度文化庁派遣芸術家研究員。調理師免許保持者。
http://www.takashikawashima.com

 

 

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